🙈は両手で目をおおった猿です。🙉(聞かざる)、🙊(言わざる)とともに日光東照宮の三猿の彫刻から来ていて、もとは「悪いものを見ない・聞かない・言わない」という教えです。ところが絵文字になると三匹のうち🙈が圧倒的に多く使われるようになり、意味も「恥ずかしくて目をおおう」というかわいい照れ隠しに変わりました。「見ざる」が正式名ですが、「目隠し猿」「照れ猿」と呼ぶ人も多いです。
こう使う
- 恥ずかしさ:「昨日そんなこと言った?🙈」
- 照れながらの告白や自慢:「実はあの人と付き合ってる🙈」
- 失敗を認める:「また寝坊した🙈」
- 怖くて見られない:「合否、怖くて開けない🙈」
- ネタバレ回避:「まだ観てないから言わないで🙈」
😳(赤面)が「驚いて固まる恥ずかしさ」なら、🙈は「どうしよう」と手で顔をおおう、動きのある恥ずかしさです。🤭(口に手を当てる)は笑いをこらえる側、🙊は「言っちゃった」「内緒ね」の側。三猿の中で🙈がいちばん汎用的で、いちばんやわらかい表情です。
日本・韓国・英語圏の違い
日本では「見ざる」という名前のおかげで日光の三猿とすぐ結びつき、「見たくない」「見なかったことにする」という本来の意味が比較的よく残っています。同時に「恥ずかしい」「照れる」の意味でも同じくらい使われ、文脈でどちらにも読めます。三匹を続けて🙈🙉🙊とセットで送る人が韓国や英語圏より多いのも日本の特徴です。
韓国では「부끄부끄(照れ照れ)」「あー恥ずかしい」の意味でほぼ固定しています。インスタグラムで自撮りやカップル写真を上げて🙈ひとつだけ添え、「見せるのは恥ずかしいけど自慢したい」を表すのが典型です。20〜30代の女性がよく使うという印象があり、男性が使うと甘えた感じ(애교)に読まれます。三猿の由来を知っている人は多くありません。
英語圏では「see-no-evil monkey」という正式名より「shy monkey」「embarrassed monkey」と呼ばれることが多く、「I can’t look」「oops」「so embarrassing」と一緒に使われます。軽いフラート(気のあるそぶり)で「照れているふり」をする用途も定番です。世代を問わず広く使われ、一時期は「お母さんがいちばん好きな絵文字」とネタにされたほどです。
誤解されやすい点
- 本来の「悪いものを見ない」という教訓の意味で使っても、ほとんどの読み手は「恥ずかしい」と受け取ります。真面目なメッセージには向きません。
- 他人の失敗や事故の話に🙈を付けると、「面白い」「気まずい」とからかっているように見えることがあります。慰めが必要な場面では避けてください。
- 🙊(口をおおう猿)と間違えやすいです。🙊は「失言」「秘密」「黙っておく」に近く、🙈は「見ていられない」です。🙉(耳をふさぐ猿)は「聞きたくない」で、三匹の中でいちばん使われません。
- 英語圏ではフラートのニュアンスがあるため、仕事のメッセージで🙈を多用すると軽く見られることがあります。
プラットフォームによるデザインの違い
Appleは茶色の猿が両手でしっかり目をおおい、わずかに見える口が笑っているとも困っているとも取れる表情で、「照れ」の意味によく合います。Google(Noto)は顔が丸く色が明るく、いちばんかわいらしく漫画的です。MicrosoftのFluentは毛の質感と立体感があって本物の猿にやや近く、Samsungは指のすき間から目がのぞいているような表現で「こっそり見ている」感じがします。手の位置と口の形が少し違うだけで、「目をおおった猿」という絵柄はどこでも同じなので、意味がずれることはありません。